Year in Review 2018

【2018年の米国IPO】

2018年の米国IPOは191社で前年から19%ほど増加しました。マクロ経済指標の改善、低金利の継続(緩やかな利上げ)、大手IT企業の好業績、法人減税や規制緩和による、堅調な株式市場を背景に、主としてバイオ、テクノロジー、中国企業のIPOが市場を牽引しました。

しかし、第3四半期は、さらなる利上げの景気への影響、米中貿易摩擦、大手IT企業の成長鈍化といった懸念を背景に、株式市場は弱気相場に入り、ホリデーシーズンもあって、株式公開は減少、IPO後の平均リターンも悪化しています。

2018年は20社以上のを超えるユニコーン企業が株式公開しました。なかでも音楽配信のSpotifyは投資銀行が関与せず資金を調達せず上場(Direct Listing)して話題となりました。2019年はUber、Lyft、Slack、Airbnb、Palantir、Pinterest、Postmates、InstaCartなどのIPOも期待されています。

IPO件数: 191社(2017年は160社;2016年は105社;2015年は170社)*
IPO調達総額: $47B(2017年は$36B;2016年は$19B;2015年は$30B)
IPO後の平均リターン: マイナス18%(2017年は35%;2016年はマイナス0.5%;2015年はマイナス2%;2018年のS&P500はマイナス6%)**

* 2018年の日本のIPO件数は97社(2017年は90社;2016年は83社;2015年は104社)

** Renaissance US IPO Index:直近2年間の米国IPO銘柄について時価総額ベースで上位80%を加重平均した指標(米国投資顧問会社の上場投資信託商品);2018年12月28日引値ベース

【2018年の未公開企業の資金調達】

2018年(第3四半期まで)のVC投資総額は$84Bだった。前年を38%ほど上回るペースである。ただし、大型案件に集中する傾向もあり、投資件数は6,583件とさほど増えていない。

ご参考:米国VC統計チェック

【2018年の米国VC投資先のExit】

2018年(第3四半期まで)のVC投資先Exitは637件となっている。昨年を2割ほど上回るペースである。うちIPOは68件で全体の1割強を占めた。

2018年(通年)の大型IPO案件は、Spotify(時価総額$32B)、Dropbox($7.5B)、Moderna($7.5B)、 SolarWinds($4.7B)、DocuSign($4.1B)、Elastic($2.5B)、Tenable ($2.1B)、Pluralsight($2B) 、Allogene($2B)、Anaplan($1.9B)、Eventbrite($1.8B)、Zscaler($1.6B)、Bloom Energy($1.6B)、Rubius($1.6B)、Guardant($1.6B)、Upwork($1.6B)、Sonos($1.5B)、Zuora($1.4B)、Arlo($1.4B)、Smartsheet($1.3B)、SurveyMonkey($1.2B)、Orchard($1.2B)、など。

ご参考:テックIPOレビュー

2018年(通年)の大型M&A案件は、SAP/Qualtrics(買収価格$8B)、Microsoft/GitHub($7.5B)、Cisco/Duo Security($2.4B)、AT&T/AppNexas($2B)、Fortive/Accruent($2B)、Workday/Adaptive Insights($1.6B)、Blackberry/Cylance($1.4B)、Amazon/Ring($1.2B)、Alexion/Syntimmune($1.2B)、など。

ご参考:テックM&Aレビュー

データ出典:National Venture Capital Association、Reneissance Capital、米国IPO週報

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