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米国ベンチャーキャピタルのファンド募集、投資活動、投資先Exitの動向

米国VC統計チェック(2021年;第3四半期まで)

【米国VCファンド募集】

2021年(第3四半期まで)のファンド募集総額は$96Bで、すでに2020年の通年の総額($86B)を上回った。これまでになく好調なExitによる出資者への分配金の増加が追い風となっている。

【米国VC投資活動】

2021年(第3四半期まで)のVC投資総額は$239Bで、通年に換算すると前年を91%ほど上回っている。投資件数は12,837件で前年を40%ほど上回るペースである。

レートステージだけではなくシードやアーリーステージの資金調達も伸びている。フィンテックへの投資総額が前年の2.6倍に達する勢いで増加している。

CVC、投資信託、PEファンド、ヘッジファンドによる投資が活発化しており、案件の大型化やバリュエーションの上昇に寄与している。

【米国VC投資先Exit】

2021年(第3四半期まで)のVC投資先Exitは1,385件となっている。昨年を6割ほど上回るペースである。うちIPOは221件で全体の16%を占めた。

Exitバリュエーションの総額は$583Bと、既に昨年の2倍に達しており、過去に例をみない水準となっている。

データ出典:National Venture Capital Association米国IPO週報

米国VC統計チェック(2020年)

【米国VCファンド募集】

2020年のファンド募集総額は$74Bで前年比35%増加した。激変する環境でのベンチャーへの期待や金融緩和継続による堅調な株式市場が追い風となった。

ただし、実績あるVCの大型ファンドに資金が集中しており、2020年の新設ファンド数は321で前年比36%減少となっている。

【米国VC投資活動】

2020年のVC投資総額は$156Bで前年を13%ほど上回った。米国のVC投資総額が$150Bを超えるのは史上初とのことである。投資件数は12,254件で前年とほぼ同水準だった。

コロナ禍の影響で、ワクチン開発、遠隔診療、Eコマース、宅配、遠隔ワーク関連の投資が活発化した。レーターステージの大型案件に資金が集中しており、アーリーステージの資金調達は1割ほど減少した。

【米国VC投資先Exit】

2020年のVC投資先Exitは昨年とほぼ同水準の1,101件だった。IPOは年後半に急増して前年を24%上回る120件となった。Airbnb、Snowflake、DoorDashなどのユニコーンが株式公開した。

データ出典:National Venture Capital Association、米国IPO週報

米国VC統計チェック(2020年;第3四半期まで)

【米国VCファンド募集】

2020年(第3四半期まで)のファンド募集総額は$57Bだった。すでに2019年の通年の総額($55B)を上回っている。激変する環境でのベンチャーへの期待や金融緩和継続による堅調な株式市場が追い風となっている。

【米国VC投資活動】

2020年(第3四半期まで)のVC投資総額は$112Bで、通年に換算すると前年を10%ほど上回るペースとなっている。投資件数は7,891件で前年を14%ほど下回るペースである。

レートステージの大型案件に資金が集中しており、シードやアーリーステージの調達は減少傾向にある。コロナ禍の影響もあり、バイオ、遠隔診療、教育技術、金融技術などが活発化している。

【米国VC投資先Exit】

2020年(第3四半期まで)のVC投資先Exitは598件となっている。うちIPOは66件で全体の1割強を占めた。昨年とほぼ同水準のペースである。

データ出典:National Venture Capital Association、米国IPO週報