テックIPOレビュー(2017年9月)- Roku

先月はストリーミングデバイス(インターネットによる動画視聴専用で録画機能のないTVセットトップボックス)のRokuが株式公開しました。公開価格は$14で初日に68%上昇、現在の株価は$25強と堅調に推移しています。時価総額は$2.4Bで、デジタルビデオレコーダの老舗企業であるTiVOと同水準にあります。Rokuのビジネスは、ストリーミングデバイスの販売(Apple TV、Google Chromecast、Amazon Fire TVと競合;Sharpなどのメーカと提携していてテレビにも搭載されています)、ビデオ配信サービスの提供(Netflix、Huluといったコンテンツパートナーとのレベニューシェア)、広告関連収入です。Rokuのユーザ数は15百万人を超えており、この分野に限っていえば、前述のハイテク大手たちを凌駕しているそうです。今年前半の総利用時間は前年比62%増の67億時間に達しました。OTT(Over-the-Top:インターネットによるコンテンツ配信サービス)市場におけるリーダとして、いわゆるコードカッティング(従来のケーブルテレビサービスの契約を解約してしまうこと)の受け皿となっており、コンテンツ企業や広告主によるシフトが同社の成長を後押ししています。

【2017年9月の注目IPO】

Roku(ROKU)
・メディア(カリフォルニア州Los Gatos)
・TVストリーミング;デバイスとサービス
・設立2002年、従業員395名
・売上$436M、損失$34M、時価総額$1.3B
・$219M調達、初日68%上昇
→ 直近の時価総額 $2.4B(2017年10月9日)

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【発行人】

TransCap 坂崎 昌平
http://www.transcap.net

 

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