【米国IPO】
6月12日の週は2社が株式公開しました。
Athenex(ATNX)
・バイオ(ニューヨーク州Buffalo)
・がん治療薬;経口抗がん剤、キナーゼ阻害剤
・設立2003年、従業員429名
・売上$21M、損失$118M、時価総額$663M
・$66M調達、初日14%上昇
Boston Omaha(BOMN)
・不動産(マサチューセッツ州Boston)
・屋外広告、住宅ローン保証保険、不動産管理など
・設立2015年、従業員43名
・売上$5M、損失$3M、時価総額$147M
・$72M調達、初日2%上昇
【ベンチャーM&A】
ベンチャーおよびテクノロジー関連のM&Aでは下記のような案件が話題になりました。
・Whole FoodsをAmazonを買収(オーガニック食品スーパー;$13.7B)
・ViaWestをPeak 10が買収(データセンタ;$1.7B)
・TicketflyをEventbriteが買収(チケット販売;Pandoraが$200Mで譲渡)
・Ravel LawをLexisNexisが買収(リーガルインフォマティクス)
・The Room RingをRoomiが買収(ルームメート検索)
・TrustYouをリクルートが買収(宿泊施設クチコミ)
【ベンチャーファイナンス】
未公開企業による資金調達のなかで目立ったものをご紹介します。
<半導体、エレクトロニクス、モビリティ、etc.>
・中国バイクシェアのMobikeが$600M(自転車)
・中東配車アプリのCareemが$150M
・人工知能プラットフォームのElement AIが$102M(Intel、Microsoft、Nvidiaも出資)
・ゲーム用PCのShadowが$57M
・電動バスのProterraが$55M
・トラック運転手アプリのTrucker Pathが$30M(ナビ、マーケットプレース;RenRenも出資)
・中国カーシェアのPonycarが$22M(電気自動車)
・レストラン調理ロボットのMomentum Machinesが$18M(Googleも出資)
・無線通信技術のPivotal Commwareが$17M(ホログラフィック・ビーム・フォーミング)
・自動運転車マシンビジョンのAEyeが$16M(固体LiDAR;Intel、Airbusも出資)
・人工知能音声プラットフォームのSnipsが$13M
・自動車修理見積もりアプリのSnapsheetが$12M(複数の工場が入札)
・P2PカーシェアのSnappCarが10Mユーロ
・家庭用センサのNotionが$10M
・アメフトヘルメットのVICISが$10M(安全性向上)
・無線スペクトラム可視化システムのDigital Global Systemsが$9M(通信インフラ最適化)
・ランタイム暗号化のFortanixが$8M(Intel SGX利用)
<エネルギー、環境、農業、etc.>
・住宅向け太陽光発電のSunnovaが$140M(融資枠)
・昆虫由来タンパク質のProtix Biosystemsが$50M(飼料)
・ベビーリーフのBowery Farmingが$20M(植物工場)
<ライフサイエンス、ヘルスケア>
・健康指導プログラムのOmada Healthが$50M
・腰部脊椎管狭窄症治療機器のVertosが$28M
・遺伝子検査のCentogeneが$28M(希少遺伝性疾患)
・DNA合成受託サービスのTwistが$27M
・がん免疫治療薬のCheckmateが$27M
・生命科学研究開発支援サービスのLabConnectが$25M
・処方箋薬宅配のAlto Pharmacyが$23M
・人工呼吸器管理システムのART Medicalが$20M(胃逆流、唾液を監視)
・電子カルテ管理アプリのChartSpanが$16M
・医療教育のLucid Group Communicationsが$14M
・問題行動医療プログラムのMindstrongが$14M
・予防医療サービスのArivaleが$14M(DNA診断など利用)
・再生医療のAziyoが$12M
・睡眠改善ウェアラブルのDreemが$11M
・医療画像共有のFigure 1が$10M(Verizonも出資)
・イオントフォレシス局部麻酔のTuskerが$10M(小児中耳腔換気用チューブ挿入手術向け)
・脳動脈瘤治療機器のEvascが$10M
・骨移植片のGreenBoneが$9M(植物由来;竹)
・抗体医薬品のORUMが$8M
・眼科疾患治療薬のOcugenが$8M(眼移植片対宿主病など)
・ヘルスケアSNSのMyHealthTeamsが$7M
・バーチャルクリニック(遠隔診療)のCarenaが$6M
・がん治療薬のCybrexaが$6M(DNA修復阻害剤)
・問題行動ビデオ遠隔医療のRegroupが$6M
<教育、人材、働き方>
・従業員アンケートのCulture Amptが$20M(満足度の業界ベンチマーク比較)
・人材採用プラットフォームのEnteloが$20M
・大学授業支援のTop Hatが$8M(BYODソリューション)
<ICTインフラ、エンタープライズ、マーケティング>
・仕事用メッセージングアプリのSlackが$500M(募集中)
・事業継続リスク管理のFusion Risk Managementが$41M
・ビデオ配信最適化のConvivaが$40M
・契約管理のExariが$24M
・コンピューティングプラットフォームのInstabaseが$23M
・在庫処分マーケットプレースのINTURNが$23M
・データ・エンリッチメント・プラットフォームのCrowdFlowerが$20M
・Eコマース物流サービスのShipBobが$18M
・ITソリューションのaXiomaticが$17M(BPR、地理空間データシステムなど)
・電子署名のHelloSignが$16M
・コグニティブクラウドのCognitiveScaleが$15M(機械学習による顧客エンゲージメントなど)
・営業促進プラットフォームのHighspotが$15M(マーケティングと販売の連携支援;Salesforceも出資)
・フィールドサービス管理のDispatchが$12M
・サイバセキュリティのSqrrlが$12M(ビッグデータ解析による不正検知)
・Eコマース新規顧客開拓のROKTが$11M
・企業法務ツールのAtrium LTSが$11M
・なりすまし対策のTrusonaが$10M(IDカードリーダつきスマホトークン)
・オープンソース利用管理のWhiteSourceが$10M
・商業不動産マーケティングのBuildoutが$8M
・従業員位置情報APIのHyperTrackが$7M
・B2CマーケティングのZaiusが$7M(CRM)
・ライブ動画取得管理のMake.TVが$7M(放送局向け)
・携帯端末検知のBlueFox.IOが$7M(店舗内マーケティング、宿泊者数チェックなど)
・SNSコンテンツ効果解析のShareableeが$7M
・インターネット接続サービスのCommon Networksが$7M
<フィンテック、etc.>
・損害保険アプリのSureが$8M(コンシューマ向け)
・会計自動化のCeterusが$6M(スモールビジネス向け)
<メディア、コンシューマ>
・フィットネス教室アプリのClassPassが$70M(複数のジムを利用できる会員サービス)
・倉庫保管サービスのClutterが$64M
・モバイルゲームのScopelyが$60M
・自然派化粧品のYes Toが$56M
・クラフトピザのOath Craft Pizzaが$7M
・仮想現実エンタテイメントのNomadic VRが$6M
・モバイルゲームのTreasureHuntが$6M
* IPO以外は金額ベースで上位3件に絞り込んでいます。
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【発行人】
TransCap 坂崎 昌平 – http://www.transcap.net